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2021.09.12

オリーブオイルの違い〜エクストラバージンオリーブオイルとオリーブオイルは何が違うの?

エクストラバージンオリーブオイルとオリーブオイルは何が違うの?

ずばり風味、香り、栄養価 が違います。ではその違いは何によるものかを具体的にお伝えしたいと思います。

オリーブオイルの分類による名称と酸度の違い

オリーブオイルは主要な国が加盟する国際オリーブ協会(IOC=International Olive Council)によって細かく9つのカテゴリーに分類されています。日本においては、エクストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルの2つしか目にしませんね。これはJAS(日本農林規格)の規定(=酸度が2%未満)に合うものしか認められていないからなんです。

ではその2つはIOC の分類ではどのように示されているかといいいますと、

  • エクストラバージンオリーブオイル
    オレイン酸として表される遊離酸が100gあたり0.8g以下であり、その他の特性がIOC規格のこのカテゴリーに定められているものと一致するバージン・オリーブオイル。
  • オリーブオイル (日本で販売されているピュアオリーブオイルは、このオリーブオイルのことです)
    オリーブオイルは、精製されたオリーブオイルとバージンオリーブオイルをブレンドしたオイルで、そのままでの消費に適しています。オレイン酸として表される遊離酸度が100gあたり1g以下で、その他の特性はIOC規格のこのカテゴリーに定められたものに対応しています。

もっと簡単に言うと、「このオリーブオイルの酸度は〇〇%です」という表示をご覧になったことはありませんか?

これは上記の「遊離酸度が100gあたり0.8g以下」「遊離酸度が100gあたり1g以下」のことで、エクストラバージンオイルは酸度0.8%以下、オリーブオイルは1%以下となります。

かつては、この酸度の数値が低ければ低いほど、酸化しにくい=劣化しにくい高品質のオリーブオイルと紹介されていましたが、ほかにも『劣化しにくい度合い』として表示される数値(K270, K232, ΔK,過酸化物)があるのです。よってこれらの数値をトータル的にみて判断するほうが望ましいのです。というのも、酸度は人工的に操作できる数値でもあるのです。

 

私は、ギリシャで出会ったマナーキ品種のオリーブオイルの美味しさにひかれ、現地から輸入するだけでなく、製造するところから携わってきました。

遠く離れた国から本当に美味しく、安全な商品をお届けするには、現地の生産者との繋がりが最も大事であることを学びました。
栄養士でも、オリーブオイルのソムリエでも、料理研究家でもありませんが、なにより現地の生の情報を知っています。

その体験から、
エクストラバージンオイルは、風味、香り、色も完ぺきなもの。そしてピュアオリーブオイルとかオリーブオイルとして売られているものは、「精製オリーブオイル」と、中ぐらいの品質以上の「バージンオイル」をブレンドしたもの、つまり栄養成分は失われているけれども、香りづけにバージンオイルを加えたものと思っています。

オリーブオイルが身体に良いとされる成分は何?

『オリーブオイルは身体に良いから』と今では家庭に1本はオリーブオイルがあるかと思います。でも何が一体良いのでしょうか? その良さを説明されるにあたり、よくお聞きになる成分は
【オレイン酸】【ポリフェノール】【ビタミンE】
ではないでしょうか。

オレイン酸について

オリーブオイルに含まれる脂肪酸のなかでも最も多く含まれるもので、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸は、(悪玉)コレステロールを上げにくいといわれています。

オリーブオイルには身体に良い脂肪酸で組成されています。

  • 「千年樹の雫」でも毎年生産時に分析する脂肪酸は以下のとおりです。
    ミリスチン酸   パルミチン酸 パルミトレイン酸 ステアリン酸
    ヘプタデカン酸 ヘプタデセン酸 オレイン酸  リノール酸   リノレン酸
    アラキジン酸   エイコセン酸 ベヘン酸  リグノセリン酸

このうちのオレイン酸は、オリーブオイルでも55〜83%含まれているとされていますが
千年樹の雫は75%以上となっています。

ポリフェノールとフェノールについて

フェノールとポリフェノールの主な違いは、フェノールはヒドロキシル基で置換されたベンゼン環を含む芳香族化合物であるのに対し、ポリフェノールは複数のフェノール基を含む芳香族化合物であるということです。
フェノールとポリフェノールはどちらも、官能基としてヒドロキシル基(-OH)を含んでいます。これらは芳香族有機化合物です。

理解できるようなできないような、、んーーー難しいですね。

要するに化学構造に違いがあります。が、いずれも植物由来の色素や苦味の成分であり、抗酸化作用が強く、ビタミンE、カロチノイドなどエクストラバージンオイルに含まれる抗酸化物質とあわせて身体に良いとされ、近年オリーブオイルは生命の秘薬としてますますその研究が進められています。

そして弊社オリーブオイルの生産地はギリシャ。弊社のパートナーである生産者はオリーブオイルのソムリエの資格を有し、オリーブオイルの成分についても研究を重ねています。そのなかで注目するのはフェノールといいます。実に、パートナーであれる彼らが生産するオリーブオイルはフェノールやポリフェノールの含有量が優れているということで表彰されています。日本においては表示できませんが、ギリシャにおいて薬として認められるほどです。

ところでオリーブオイルに含まれる主なフェノールは3つあります。ーーーオレオカンタール、ヒドロキシチロソール、チロソール。これらはオイルに独特の風味を与えます。

ヒドロキシチロソールについてこのような論文もあります。
出典元は
雑誌名:分析化学 「逆相HPLG によるソフトカプセル中のオリーブ由来のヒドロキシチロソールとオレウロペインの定義」
著者:服部暁史、松尾俊輝、塚本靖和
図番号:Vol.68、No.8、pp.623(2019)
*公益社団法人日本分析化学会より転載許可を得て転載しております。

弊社「千年樹の雫」オリーブオイルを毎日20g 消費すると、5mg 以上のヒドロキシチロソール、チロソール、またはそれらから派生された成分を取り入れることができます。

オリーブオイルに含まれるすべてのフェノールは、さまざまな細胞および生化学的プロセスに関与し、多くの病気に対して影響をもたらします。フェノールには抗酸化作用と抗炎症作用があり、体とその機能の保護に役立ちます。高品質のオリーブオイルには、20種類以上のフェノールが含まれています。

ビタミンEについて

国内において、2015年版食事摂取基準では、1日当たりのビタミンE(αートコフェロール)の摂取の目安を18歳以上の男性で6.5㎎、18歳以上の女性で6.0㎎と設定しています。

「千年樹の雫」は日本人が1日に摂取する量の3〜4倍の量を含んでいます。

 

オリーブオイルの使い方に違いはある?

エクストラバージンオイルは香りが良いから生で使う。
炒め物や揚げ物には、香りがなくても構わないし、安価だからピュアオリーブオイルを使う。
とよく聞きますが、私は身体に良い、健康に気遣うならば断然エクストラバージンオリーブオイルをお勧めします。
当然、熱を加えると香りはとんでしまいますが、エクストラバージンオリーブオイルは熱に強いのです。

一般に天ぷらの適温は180℃ですが、その程度の温度ではオイルの劣化は進みません。 また材料の表面を等しく被うので、フライの衣が過剰に油を吸収することがなく、余分な油の摂取を防ぐことができます。だから、胸やけすることはありません。そして使用後は、不純物を除き、丁寧に濾しておけば、4、5回は繰り返し使うことが可能であり、そのオイルで炒め物に使っても構いません。
非常に安全性が高く効率的なので、多少高価でも結果的にはむしろ経済的だといえます。

またあふれんばかりのオイルを鍋に入れて使わなくても、フライパンで焼き揚げる感じでもおいしくいただけますね。廃油として捨てることは我が家では一切ありません。

ならば、栄養価の高いオイルを使う方がよいと思いませんか?

またエクストラバージンオリーブオイルは香りが強すぎるから、炒め物には合わないと言われる方もありますが、香りが料理の邪魔をするのではなく、オリーブオイルそのものの味が強いのだと思います。

千年樹の雫は、ハーブの新鮮な香りとさらりとした味で、食材の味を引き立たせます。
だから飲んでも、生で使っても、炒め物や揚げ物に使用してもおいしいままなのです。